時は立てど、世の中はかはらずなむありける。まはるまはる地球やしづかに春に向かひけめど、歯ぐきさへいたう寒き日々は絶ゆることなかりけり。はじめに男、まめに学ぶ心もちたれど、雪の一粒ひとつぶ積もるごとに、気力ぞすり減りぬる。疲れつる目で凍てつきたる湖いと長くながめ、拒まれける数知らずの女を思い出でて、男かくなむ。
落つるもの跳ねかへりてはまた落ちぬされどもとにや立ち直らざる
さびしうおぼえて、体やたくましかれど、一年経るあひだに心ぞ百も年をとりぬる。鏡にてかみのけ数ふれば、頭ぞ千年とりたりけらし。
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