春や照れて身隠ししけむ、さむき中、男、身ぶるいつつ休みを向かひけり。やうに休み明くれば、天を思ひ憂じはて、心ぞおろかなる、体さへ抗ひて足を引きずり学びに戻りぬ。来る日くるひを思ひめぐらし、時といふものこそ、意味を失ひけれ。けふやきのふのつづきなる、あすやけふのつづきなる、けふやきのふなれば、あすぞけふなる、かかるほどにいづらもやうに溶けあひぬ。いらだたしう足踏みまはり、つかれては頭を抱へ、惑ひのあまり、けじめつけむとて、男かくなむ。
なごりおし夢のままの月曜日
身を潜むあきらめがつく火曜の朝
のぼりつめ調子に乗れば水曜日
あとすこし終わりが見えた木曜日
うれしさやぼんやりすごす金曜日
やっと来た期待はずれの土曜の夜
世をいとい台なしに暮る日曜日
かくよみて、男、惑ひは消えど、明瞭と憂鬱とを取り換ふるのみにぞ気づきぬる。霧をつらぬき見ゆれば、足先は崖なり、知らぬが仏とはやけに納得しけり。
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